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神殿の中にある広い部屋に通された津上は、安倍晴明とともに弁財天と呼ばれる女性と会話中、騒動に巻き込まれてしまう。
突然、四天王と呼ばれる大男四人が、部屋に入ってきたのだ。
津上は多聞天に恵岸と呼ばれ困惑な表情を浮かべる。
その瞬間、四天王が晴明の周りを取り囲んだ。
「これは、これは。この晴明に、なにか御用でもおありですか」
声明は真っ赤な唇を斜め上に吊り上げる。
二人を神殿まで案内してくれた増長天が、髪を逆立てながら声を荒げた。
「よくもこの俺を騙してくれたな。貴様の正体は、すでにバレておるわ」
「ほう。左様でございますか。では、仕方ありませんね」
晴明は微笑んだまま、大きく息を吸いこみながら口もとに手を添える。
晴明の奇麗に整った顔やスマートな体形が、みるみる風船のように膨らみ始めた。
津上は驚き、思わず目を丸くして息をのみこむ。
対面に座っていたはずの弁財天が、いつの間にか、津上を守るよかのように隣に移動していた。
「やっと姿を現したな、牛魔王」
多聞天の声に、びっしりと顎に立派な髭を生やした男が、大声を出して笑いだす。
その姿は、先ほどまでの美しい男性とはほど遠い、水牛のような大男だった。
「上手いこと神殿まで乗り込んできたものを。もはや、ここまでか」
牛魔王と呼ばれた大男は、大声で笑いだす。
弁財天が落ち着きはらった声で、牛魔王に話しかけた。
「あら、上手いことですって? 私、初めから気がついておりましたけど。本物の安倍晴明は、こんな牛臭い体臭はしておりませんから」
「貴様、言わせておけば」
牛魔王の顔が、怒りの表情に変わっていく。
弁財天は、面白そうにくすくすと笑いながら、右手を差し出した。
「あなたが探していたのは、この指輪でしょう」
「あっ、それは・・・」
牛魔王の目が光る。
弁財天は、金色に輝くハート形の指輪を白い指でつまみ上げた。
「この指は多聞天の娘、貞英が、天帝の命を受け下界にて守っておりました。我々は、そなたら孫悟空の一味がこの指輪を狙っているとの情報を察知し、事前に貞英からこの指輪を回収していたのです。貴方たちは、いったい何を企んでいるのです?」
弁財天の声色が変わる。
その顔は、鬼の形相に変わっていた。
つづく
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