弓張山頂に眠る戦争遺構『田島岳砲台跡』を見てみよう!
天気の良い日にはドローンで佐世保の景色を撮影しています。
はじめまして、武(たけ)です。
「見たことあるけど、あれって何だろう?」と思う佐世保の景色を、ドローンの空撮写真を交えて紹介します!!
今回は、弓張岳にある戦争遺構『田島岳砲台跡』のご紹介!
「展望台には行くけど・・・」
「そんなのあったっけ?」
なんて方も多いのでは?
現在はバリアフリーも進み、気軽に散歩を楽しめるコースとなってます!
気持ちの良い秋、これからの紅葉シーズンに是非訪れて歴史に触れてみてはいかがでしょうか?
弓張岳なのに田島岳?
「田島岳山頂にあるレーダーや砲座」の配置図です。

案内掲示板より
案内板によると砲台は三基あったと言う事ですが、現存する跡地は二基、残る一基はいったいどの辺りにあったのでしょう?
レーダー跡も現存は一基、もう一基は?
おそらく公園開発の時点で無くなってしまったのでしょう、残念です。
・・・そもそも
弓張岳にあるのに何故『田島岳』?
不思議ですね。
山頂 田島岳砲台跡
先ほどの疑問ですが、佐世保市のホームページに答えとなる記載がありました。
この装備は太平洋戦争開戦後の昭和17年に警戒用の電探(レーダー)が装備された他は大きな変化はなかった。しかし昭和19年7月の初空襲以降に戦訓に基づく増強が繰り返され、最終的には98式10cm高角砲6門、警戒用の11号電探1基、射撃用の41号電探1基を装備した。
記録によると6回の対空戦闘を行い、佐世保空襲の際には電測射撃14回、136発の発砲を行っている。

砲台跡公園全景

砲座跡を上から
最新鋭を誇ったものの高度を行く敵機相手に戦果は無く、殆どを訓練に使用していたとの事。

電波探信儀跡
ここで見て、上の砲台で撃っていたんですね。
今では改造され、野外ステージとして広く活用できる様になっています。
公園に登る道もバリアフリーになり、電波探信儀跡をスタートに砲座跡を回る遊歩道も綺麗に整備されています。
一番奥には東屋(四阿)もあり休む事も出来ますよ。
ルート上には当時の写真付き案内板も設置され見比べる事もでき、色々と考えさせられます。
但馬岳指揮所跡
弓張砲台跡公園駐車場を奥へと進むと『但馬岳公園(地図)』地図があります。
読みは「たじまだけ」、そうここも「たじまだけ」なんですね。
昔よく「奥弓張」と言っていた場所ですが、尾根伝いの別の山になります。
昔はこちらもまとめて田島岳砲台と呼んでいたそうです。
行ける所まで車で行くと、終点にはトイレがある駐車場です。(これは便利)
止めてから少し歩いて登ると現れるのが佐世保要塞の要とも言うべき『防空指揮所跡』です。
今は封鎖されて思いを馳せることしか出来ませんが、ここで佐世保を守るために働かれてたんでしょうね。

公園上空から
ここは展望台でもあり、夕方には良い景色を見せてくれます。
撮影時は秋と言うこともあり見ることは出来ませんでしたが、公園には桜が何本もあり春は見応えありそうですね。
登りの道中にも色々な遺構を見る事が出来ますが、大半は「基礎部」が残るだけとなっているのが残念です。
弓張岳
佐世保のシンボル山と言っても良い程、誰もが知っている山。
夜景や初日の出を見に行くと言えば『弓張岳』ですよね!
その皆に親しまれる所ですが、そんな身近な所にも戦争の記憶はまだ眠っています。
佐世保は軍港として栄え、発展した街。
暗い「記憶」かもしれませんが、今後繰り返さない様それぞれの思いを胸に巡って見るのも良いのではないでしょうか。

弓張岳展望台上空より九十九島を望む。
九十九島を満喫した後は!
やっぱり、食べつくしたいですね!!